明日で、今使用中のインターネット回線が使えなくなります。

そして…

函館へ移住となります!

それでは、「函館移住記・第14回」のnote掲載文をここに載せます。

次にお会いするのは、函館からです。


函館移住記・第14回


「海を渡り、北を目指す」

明日は6月30日。
今使っているインターネット回線の解約日であり、 この投稿を最後に、7月10日の光回線工事まで しばらくネットが使えなくなる。

いよいよ、あと数日で函館への移住となる。

引っ越し先の電気・水道の手配はすべて済んだ。
あとは荷物を受け取り、 光回線の工事を待つだけだ。

毎日欠かさず続けてきた note の投稿も、 ここで一度止まることになる。
残念ではあるが、仕方がない。

これまで、 私のような素人の文章に 「スキ」や「コメント」、 そして「フォロー」をくださった方々には 感謝しかない。


「函館へ移住します」──言霊の力

「函館へ移住します!」

これは昨年末、退職の理由のひとつとして 総務に伝えた言葉だった。

それからというもの、 職場でも、親しい人にも、 事あるごとにこの言葉を口にしてきた。

自分自身への鼓舞であり、 “言霊”だった。

口にすることで、 それが現実へと近づいていく。
そんなオマジナイのような気持ちで 何度も何度も繰り返した。

しかし、 医療法人の職員たちの多くは 「辞めるための口実」だと思っていたようだった。

「本当に函館に移住するの?」
そう聞かれるたびに、 私は笑顔で答えた。

「もちろんです。昔からの夢でしたから」

誰も信じてくれなくても、 そう答え続けた。
それが心の支えだった。


信じてくれたのは、人生の先輩たちだった

私が施設管理者として働いていた 有料老人ホームの入居者さんたち──
人生の大先輩たちが、 盛大な送別会を開いてくれた。

「いつ函館に引っ越すの?」
「大変なことがあったら戻って来るんだよ」
「たまには顔を見せなさいね、約束だよ」

涙ぐみながら握手をしてくれた人もいた。
抱きしめてくれた人もいた。

両親が他界した私にとって、 この入居者さんたちは まるで親のような存在だった。

その温かさは、 今でも胸に残っている。


本部の送別会──信じていなかった人たちへ

その後、本部の職員が発起人となり 送別会を開いてくれた。

多くの人が参加してくれたことは嬉しかったが、 彼らの多くは──
「ストレスで辞めるだけ」
「ボーナスを捨てるなんて理解できない」
そんな程度にしか思っていなかった。

退職金が11年目から上がることを わざわざ指摘する人もいた。

「お金じゃない。タイミングなんだ」

思わずムキになって反論したが、 辞める者と辞めない者の 価値観の違いを痛感した。

それでも、 私の決意を尊重してくれた人もいた。

ただ──
函館移住は夢物語だと思われていた。


「中古のマンションを買いました」──現実になった瞬間

引っ越しが正式に決まったので、 送別会の幹事をしてくれた本部職員へ連絡した。

すると、 「食事会をしよう」と誘われた。

その席で私は伝えた。

「中古のマンションを買いました」
「7月3日に引っ越します」

その瞬間、 本部職員も役員も、 目を丸くして絶句した。

信じていなかったのだ。

誇らしい気持ちが胸に広がった。
和食店の個室で、 自分だけ少し高い席に座って、 まるで見下ろしているような気分だった。

気分爽快とは、このことだ。


最後の挨拶──「おかえり」と言われた瞬間

数日後、元の職場へ最後の挨拶に行った。

同僚の先輩職員に 函館への引っ越しが決まったと伝えると、 やはり絶句していた。

その時、 通りかかった入居者さんが 私を見つけて声をかけてくれた。

「函館から帰って来たの? おかえり。いつまでこっちに居るの?」

その言葉が、 胸にじんと響いた。


最後に伝えた言葉

食事会の最後に、私はこう言った。

「夢は必ず叶う。ただし、夢には“年齢”という壁がある。どんな夢でもタイミングが大事。好きなだけでは実現しない。夢を追いかけ、行動しなければ実現しない。」

私は勇者でも成功者でもない。
ある意味、仕事から逃げた者だ。

しかし──
夢だけは捨てなかった。

だから今、 こうして函館に移住できる。


そして、海を渡る

こうして、 親しい人たちへの挨拶はすべて終わった。

あとは、海を渡るだけだ。

これから新しい人生が始まる。
新しい人との出会いが待っている。

私は北を目指す。


あとがき

この「第14回」は、 移住記の第一部の締めくくりとなる一篇です。

夢を口にし続けた日々。
信じてくれた人。
信じてくれなかった人。
そして、行動し続けた自分。

そのすべてが、 「海を渡り北を目指す」という一文に集約されています。

次に note を開く時──
そこはもう函館です。