函館の元町に、クリオネ文筆堂というお店があったとして…

そんなコンセプトから始まったのが「箱館ストーリー」です!

店長の栗生姉」(クリオネ)「麻琴」(ぴいなつちゃん)と「夏妃」(美蘭さん)が登場し、美蘭さんの朗読によるお馴染みのキャラクターが、雄弁に語り掛ける声が聞こえます。

時計の針を少し逆に回して、現実とは少し違うひとときの世界へ!


今回は、箱館ストーリー「文芸サロン・箱館クリオネ文筆堂」に登場するキャラクター達を詳しく解説していきます。


・栗生姉(50代・男性) 

クリオネ文筆堂の店主で、店名の「クリオネ文筆堂」は栗生姉だからそのような名前にしたという。

元はチャチャ登りの上に廃墟となっていた和洋折衷の建物をリフォームした小さなブックカフェで、女性がオーナーだった。

そのブックカフェを引き継いだのが栗生姉で、函館に関する本や自費出版本などを専門に販売するというこだわりの本屋だったが、常連客だった麻琴の提案で書庫として使っていた奥の部屋をカフェにリフォームし、かつてのブックカフェを再現した店となった。

みんなからは「栗生姉にいさん」と呼ばれているリーダ的な存在である。

一応、独身という事になっているが、かつてのブックカフェのオーナーとはどういう関係なのか?本人が黙していることもあり誰も分からない。


・麻琴(自称平成生まれ・女性)

クリオネ文筆堂では一番の常連客であり、みんなからは「麻琴ねぇさん」と呼ばれている。

文筆堂にカフェコーナーを作らせるなど、栗生姉に唯一ズケズケとものが言える立場で、知らない人が見れば夫婦か兄妹のように思うだろう。

デザイン会社に勤めており、自らイラストを書いたり商品コンセプト作りが得意で、何冊かの自費出版本「函館ストーリー」の作者でもある。

多彩な才能と明るく誰にでも優しい女性だが、美味しいものには目がなく食いしん坊な一面もあるが、文筆堂スタッフをまとめるのが上手い。

夫の亮介とは大恋愛の末に結婚しているが、優しい顔からは想像もつかないような情熱的なところがある、熱い感情の持ち主。

 

・夏妃(年齢は麻琴と同じぐらい・女性)

北陸出身で雪のように白く美しい肌を持つ美人で、みんなからは「夏妃ねぇさん」と呼ばれている。

親友であり妹のような麻琴とは、何度も函館で運命の再会をしており、それがキッカケとなり文筆堂のスタッフとして、ときには栗生姉にも苦言を言うほど文筆堂の良心ともいえる聡明な女性。

栗生姉や麻琴が書いた「函館ストーリー」を朗読したり、詩やイラストや風景や花の写真など、マルチな才能を発揮する芸術的で魅力ある女性。

夫の康平とは、麻琴と同じく函館で運命の再会を何度もしており、お互いが惹かれ合いながらも一度は悲しい運命に引き裂かれる経験をしている。

医療関係の仕事につきながらも、忙しい中しっかりとみんなの手を取り、文筆堂を支えている姿に誰もが一目置く存在。


・尾崎(50代・男性)

栗生姉とは同年代で、高校教師をしており岩手県の花巻出身で民俗学などに造詣が深い。

子供の頃に親の転勤で函館に住んでいたが、一度離れ国語教師として再び函館に戻ってきた経緯がある。

教師という事もあり、みんなからは「尾崎先生」と呼ばれ、民俗学だけでなく文学や歴史、郷土史にいたるまで幅広い知識を持つ。

あるキッカケで栗生姉と出会い、函館の未来を案じて石川啄木の意思を継ぎ、函館に骨を埋める覚悟をする。

クリオネ文筆堂の重鎮であり、文筆堂では「尾崎ゼミ」と呼ばれる尾崎の語らいには、学校で学ぶことの出来ない多くの知識を学べると評判。

恋人である野本直美とはミステリアスな出会いと運命があり、函館の未来はこの2人の肩に重くのしかかっていると言っても過言ではないだろう。

 

・野本直美(24歳・女性)

岩手県遠野の出身で、17歳の夏休みに函館に転校して来て、わずか4ヶ月後の冬休みに故郷へと帰って行った過去を持つ。

それから4年後に再び函館へとやって来て、尾崎と再会する。

ミステリアスな一面を持ちながらも、真面目で誰よりも優しく思いやりの心を持ち、文筆堂スタッフは絶大な信頼を寄せている。

仕事の関係で知り合った麻琴に紹介され、クリオネ文筆堂を訪れ栗生姉と知り合い、尾崎と共に函館の未来と愛する仲間のために函館に骨を埋める覚悟をする。

ガイドブックには載らない函館の情報を自らの足で周り取材した記事を掲載するブログ「浪漫函館」は、観光客だけでなく地元民にも人気が高い。

野本直美に魅了され若い人材が文筆堂へと集まっている。

 

奏太朗(19歳・大学生)

石川啄木の聖地巡礼をしている時に市電で野本直美と出会い、やがて恋人の冬果と共に野本直美から尾崎を紹介される。

そこで、尾崎の口から以前に市電で会っていた事が告げられ、それはまだ2人が恋人同士になる前の事で、奏太朗と冬果との出会いも市電だったことから4人は運命的とも言える出会いだったことを思い知らされる。

奏太朗がまだ高校生のときに通学途中の市電で冬果に一目惚れしており、年下の冬果にはどうやら尻に敷かれている様子。

若い世代のリーダー的な存在になるかと思いきや、まだまだ優柔不断な面も多く麻琴にはよくいじられたり、注意される事が多い。


・冬果(17歳・高校生)

宝来町にある古本屋さんの一人娘だが、実は本はあまり好きではない。

たまたま店に来た奏太朗と店番をしていた時に言葉を交わし、交際が始まる。

奏太朗の一目惚れだった冬果だが、実はイケメンである奏太朗と市電で会うのを楽しみにしていた。

家は宝来町電停に近いということもあり、いつも走ってギリギリに乗車していて、発車に間に合うかと奏太朗がハラハラしていた事を冬果は知らない。

ポニーテールのよく似合う明るく可愛い女の子で、食いしん坊で女子高生らしいハツラツさは文筆堂でも人気が高い。

 

・青田亜弓(17歳・高校生)

冬果とは中学生時代の同級生で、冬果の紹介で尾崎や野本直美と出会う。

学校では郷土史研究部の部長を務めており、世界遺産にもなった北海道・北東北の縄文遺跡群をテーマにした研究を文化祭で展示発表をした。

それがキッカケで同級生の桐山卓也と恋人同士になり、やがて2人で文筆堂を訪れる。

真面目で一途な性格だが、実はちょっと人見知りするところがあり、たくさんの男子生徒から告白されても、これまで恋に発展したことはなかった。

女生徒や後輩からも信頼が高く、文筆堂では冬果とは正反対ながらもおっとりした感じは、癒し系として人気がある。

 

・桐山卓也(17歳・高校生)

青田亜弓の同級生で、文筆堂では憎めない弟キャラ。

札幌から転校してきて青田亜弓と同級生になるが、転校生という引け目もあり教室では目立たないように振る舞っていた。

イラストを描くのが上手いという特技を青田亜弓が知り、文化祭の研究テーマを手伝うように頼まれ、その後に2人は惹かれ合い恋仲になる。

いつも青田亜弓の後ろに隠れるようにしていたが、文筆堂のメンバーとの付き合いで、だんだん積極的になっていく。

童顔で同級世代の青田亜弓や冬果より年下に見え、夏妃や麻琴から可愛がられている。


・松原みのり(17歳・高校生)

文筆堂の花の高校生トリオだが、大学生の奏太朗をもしのぐ一番しっかりとした性格で、野本直美を尊敬していて、いつも羨望の眼差しで見ている。

湯の川温泉の老舗旅館の一人娘であり、女将である母親の美貌を受け継ぎ温泉組合からは、将来の女将として期待されている。

小さい頃から湯の川温泉の現状を目の当たりにしており、函館が観光のみ魅力があるように思われているのではないか?という疑問を持っていた。

そのような事から野本直美のブログ「浪漫函館」を見つけた際には、衝撃を受け文筆堂へと一人でやって来るのである。

子供の頃より茶道や華道や着付けなどを厳しく指導され、高校生ながらも女性としての美しさは美貌だけでなく所作としても持ち合わせており、初めて文筆堂を訪れた際にはそこに居た栗生姉や尾崎、奏太朗や桐山卓也が見とれてしまい声も出せないほどだった。

洋菓子より和菓子を好み、湯の川にある銀月の串団子は大好物である。

 

・康平(40代・男性)

夏妃の夫であり、アクセサリー作家。

元町にあった雑貨店に自分の作品を搬入している時に、観光で来ていた夏妃がアクセサリーを買い求めた事がキッカケで知り合う。

その後、何度か夏妃が函館を訪れては恋仲になっていったが、いつまでも進展せず夏妃から「函館に来ることはもうない!」と告げられる。

別れの日、指輪を持って夏妃の後を追いかけた康平だったが、運命のイタズラか?お互いに会えないままに2人は函館駅ですれ違う。

チャチャ登りの上にあったブックカフェが夏妃との思い出の場所だったが、夏妃と別れてから別なオーナーが新たに店を引き継ぎオープンさせた事を夏妃に知らせた事により、再び夏妃が函館にやって来て再開し、夏妃にプロポーズし夏妃は函館に住む事になった。

この店こそ、クリオネ文筆堂でありオーナーは栗生姉である。

 

亮介(40代・男性)

麻琴の夫であり、IT起業家。

函館でIT関連の仕事していたが、独立したいという野望から麻琴を連れて札幌へ行こうとする。

しかし麻琴はいつまでもプロポーズもしてくれない亮介に嫌気が差し、別れを告げた。

やがて亮介は再び函館へと戻り麻琴にプロポーズをし、一緒に函館で暮らすのだった。

仕事が忙しく、あまり文筆堂には顔を出すことはないが、野本直美が麻琴の誕生日会を企画した事をキッカケに文筆堂に顔を出すようになった。

これは夏妃の夫である康平も同じである。

 

梨湖(23歳・女性)

函館生まれで函館育ち、しかし自分の生まれ育った函館を嫌い東京の大学へと進学し、スカウトされモデルの仕事につく。

アルバイト先のカフェで、柊二という男性に声を掛けられ何となく付き合いはじめる。

休日に訪れた青山のカフェで雑誌に掲載された函館の記事を目にして喜んでいる柊二に「函館はそんな街じゃない!」と怒り出す。

自分の一言にハッと我に返った梨湖は、嫌いだと行って飛び出した函館の街を、実は愛していたのだと気づく。

梨湖は、モデルの仕事を辞め大学卒業と同時に函館に帰る決心をして柊二に別れを告げるが、柊二は自分も仕事を辞めて梨湖と一緒に函館へ付いて行くのだった。

「函館のために何かをやりたい!」そう願う梨湖に、柊二は函館を舞台にしたグルメイベントを開催し大成功を収める。

しかし、梨湖は自分のやりたい事は違うものだが、それが何のか分からず悩み続ける。

その時、野本直美のブログ「浪漫函館」を見つけ感銘を受け、野本直美と一緒に仕事がしたいと文筆堂へ柊二と2人でやって来る。

 

柊二(25歳・男性)

東京の外資系企業に務めていた時に、たまたま行ったカフェでアルバイトしていた梨湖に一目惚れ。

梨湖が函館出身と知るが、函館どころか北海道すら知らないもので、たびたびトンチンカンな発言をして梨湖と喧嘩になる。

モデルとしても人気がある梨湖だったが経済学部の学生でもあり頭の回転が早く、そんな梨湖にベタ惚れしてしまった柊二は何度も猛アタックして、なんとか梨湖と付き合うことになったるが、恋人同士というより恋人未満という関係であった。

ふとしたことから梨湖を怒らせてしまい、柊二は有給を取り一人函館へと向かう。

「函館はそんな街ではない!」と言って怒った梨湖の言葉を、柊二はようやく理解する。

明日には東京へ帰るという時に立ち寄った元町公園で、たまたま函館に帰省していた梨湖と出会い、柊二は自分が感じた函館という街の魅力を梨湖に熱く語り、2人はようやく仲直り。

梨湖から「モデルの仕事を辞めて大学卒業と同時に函館に戻る」と言われ、柊二は梨湖の並々ならぬ決心を垣間見て一緒に函館へ行くと宣言する。

こんな熱い2人だが、実はまだ結婚はしておらず恋人同士というよりパートナーという感じであることは、文筆堂のみんなは誰も知らない。


いかがでしょうか?
箱館ストーリーにて、登場した順番に紹介しております。
皆さんの好きなキャラクターは誰でしょうか?
それぞれ個性が豊かな人物ばかりです。
気になるキャラクターがいたら、また箱館ストーリーにて活躍する姿を、ぜひお楽しみ下さいませ。