横溝正史原作、市川崑監督、石坂浩二主演による、名探偵・金田一耕助シリーズ全5部作の中でも傑作中の傑作。


日本独自のおどろおどろしい風土をもつ鬼首村で起きるなぞの連続殺人事件。

それにいどむ金田一の名推理もさながら、彼と事件を担当する磯川警部(若山富三郎)との友情、また村の旅館の女将リカ(岸恵子)へ寄せる磯川のストイックな愛情など、ただ単に探偵推理映画のおもしろさだけでなく、ここには人間の業や悲しみ、そして愛といったものが見事なまでに凝縮されている。

ラストの金田一と磯川警部との駅での別れ…

その際、ホームの柱に書かれてある言葉にも注目してもらいたい。

なお、この作品まで石坂は地毛でボサボサ頭の金田一を演じている。

文明社会から隔離され、古い因習がいまも力を持つ鬼首村(オニコベムラ)。

村に伝わる手毬唄。

その歌詞に見立てた殺人事件が発生する。

事件解決を依頼された金田一耕助。

やがて、事件の背後に村を二分する二大勢力、由良家と仁礼家の存在が浮かび上がってくる。

金田一は真犯人を見つけ出すため、失われた手毬唄の秘密を追うが……。

石坂浩二の金田一耕助シリーズ第二弾。