テレビのドッキリ企画に引っかかり、全国に恥を晒した奈緒子が上田の口車に乗せられ、一緒に東南アジアのスンガイ共和国へと向かうのだが…。


海外が舞台という事なのか、これまでのパターンであるカルト教団や土俗的とも言える物語ではなく、日本の商社のレアアース採掘に抵抗する地元民との対立やそれを統率する呪術師など、いつもとは違う展開に見慣れた人は戸惑うだろう。

例によって、奈緒子が呪術師のトリックを暴こうとするなど、いつものパターンであるが、日本企業が南国の小さな村の伝統的な物を破壊し略奪してしまうというエピソードは、考えさせられる。

それゆえ、「これは本当にTRICKなのか?」と思ってしまう。

 

もちろん、いつものTRICK的なギャグもあるのだが

ラストシーンで、初期TVシリーズのED曲『月光』と共に、14年間にわたる過去の名シーンが流れ、思わず涙してしまった。

この映画は、TVシリーズの第一話から観て、最後に観賞するのがベストだろう。