私は雪を踏みしめながら、八幡坂を登っていた。

坂の上では、石畳の坂道やレトロな洋館が白く薄化粧している。

深呼吸してあたりを見渡すと

夏とは違うロマンチックなムードの函館があった。


このくらい風景が綺麗なのは、悲しい事があったから…

キラキラと輝く夜景が滲んで見える。


それは、私の涙のせいだった。