「あまちゃん」で、北鉄を復活させるべく奮闘する大吉さんの姿に感動した方も多いはず… 

この本を読んで「あまちゃん」を観ると、大吉さんを良く知る事となる。 

・北鉄の開業エピソード。 

・震災発生時の大吉さんとユイちゃんが乗っていた車両がトンネル内で緊急停止したエピソード。 

・震災後わずか5日間で復興列車を走らせ、沿道の人々が復旧の手を止めて列車に手を振るエピソード。 

…など、「あまちゃん」に出てきた感動の名場面、その元になった実話が描かれたのが、この『さんてつ』という本だ。

これを読むと、大吉さんのセリフの一語一句がよく理解できるし、感動のシーンが演出ではなく実話なのだと理解できるだろう。 

その他にも、あの災害の真っ只中に職務を全うした三陸鉄道の職員たち、マスメディアが報道しなかった遺体安置所や災害直後の地元のリアルな状況が紹介されている。 

「あまちゃん」関連本として紹介されるや、またたく間に売れ切れ品切れとなり、増刷してもしばらく手に入らない状態だった… 

僕は、どうしても欲しくて久慈に何度も通ったが、地元でも手に入らなかった。

(「あまちゃん」関連本は、当時は久慈に行くと手に入りやすかった) 

書店に問い合わせてもいつ入荷するか分からないと言われ、Amazonでも品切れでいつの間にか忘れていたのだが 

たまたま行った古本屋のレジ前にたった一冊、『本日入荷』とあったので迷わず買った。

「あまちゃん」ファンでなくても鉄道ファンでなくても、あの震災時に何が起きたのかを教えてくれる、貴重な本である。 

ぜひ、機会があったら読んでほしい!