われわれ取材班は、本州最北端の終着駅があるJR大湊線駅近くに、謎のカレーを出す店がある! との噂を聞きつけた。

「大湊」といえば、海軍の町である…

海上自衛隊大湊基地

昔は旧日本海軍の基地があり、今では海上自衛隊大湊基地がある。 

近年、「海軍コロッケ」「海自カレー」、そして「艦これ」などで賑わっている。 

 海自カレー

しかし、探しているのは、「海自カレー」ではない! 

推理小説『下北薬研温泉殺人事件』で、題材として取り上げられたカレーである。 

その名も、「アランドロン」という。 

アラン・ドロン?

誰もが困惑するだろう! 

アラン・ドロンといえば…

「太陽がいっぱい」アラン・ドロン

フランスの、超イケメン映画スターではないか。 

カレーの名前が「アラン・ドロン」というには、何か関係があるのだろう… 

もしかして、フランス風カレーのことか?

それとも、アラン・ドロンが作ったカレーなのか? 

映画にカレーが出てきて、それを忠実に再現したのか? 

残念ながら、われわれ取材班は「太陽がいっぱい」の映画を観ていなかった。 

小説「下北薬研温泉殺人事件」

小説下北薬研温泉殺人事件」では、JR大湊駅から店までのルートが詳しく載っている。 

それに従い、店へと向かった。 

美味小屋 蛮

とても愛想のよい美人なお姉さんが店から出て来て迎えてくれた。 

われわれ取材班は取材のことなど事前に伝えてはいないのだが、このおもてなしに感動してしまい、取材の事を忘れしまう。

ウッドデッキのオシャレな店内

いつまでも店内を眺めていても始まらないので、先ほどの美人のお姉さんを呼び「アラン・ドロン」と告げる。

そして、ついにわれわれ取材班は、見た!

アランドロンのカレー

これが、「アランドロン」だ! 

ちなみに、メニューには『アランドロンのカレー』と表記されていた。 

大きめの皿にカレーの海、その真ん中にぽっかりと浮かんだご飯の島。 

その島の上に、まんまるの丸いハンバーグが乗っている。


ざっくりとハンバーグにナイフを入れると… 

中からチーズがトロ~っと流れ出してくる! 

思わず、おぉ~~~!と声を挙げてしまう取材班。 

カレーはピリ辛で、野菜は入っていないので純粋にカレーの味を味わえる。 

カレーの上に一周回し入れた生クリームが、カレーをマイルドにしておりカレーの味に変化をもたせている。 

画像では小さめなハンバーグとご飯は、実はかなりのボリューム! 

チーズをハンバーグで包み、それに薄い衣を付けてカリカリに揚げ焼きしたものだ。 

溢れる肉汁とチーズ、このチーズはかなり大量に入っている。 

揚げ焼きなので油っこくなくマイルドなハンバーグは、それだけでも美味しいが、カレーを付けて食べたり、ご飯と一緒に食べたりと、最後まで飽きずに食べれる。 

コーヒー

食後に、コーヒーをいただいた。 

これが挽きたてで、香り高く旨い。 

ジャズの流れる店内、木のぬくもり、ほのぼのとしたインテリア、居心地がいい店内でまったりする取材班… 

ボリュームと満足感、癒やされる店内に、またしても仕事を忘れてしまう。

そして、「アランドロンのカレー」の秘密に迫る取材班が目にしたものは? 


まんまるハンバーグにナイフを入れると… 

《あら~ん?どろ~~んとチーズが出てきたわ》

こっ、これが「アランドロンのカレー」の秘密なのだ( д)ポカーン 

そして、われわれ取材班は、美人お姉さんに見送られながら、店を後にした… 

ネーミングセンスはともかく、こんな美味しいカレーは初めてだった。 

癒やしの調和が爽やかな店の雰囲気、美味しいというレベルを遥かに超えたカレー、本州最北の地に、こんなにもステキで温もりの店があった。


※お店は、青森県むつ市大湊にある「美味小屋 蛮」です。

かさまい、下北!