今回ご紹介する本は、村上春樹の『パン屋再襲撃』という短編である。

個人的には、村上春樹の短編集では最高傑作だと思う。

とにかく、一つ一つの作品のクオリティーが高く、読みやすい。 

表題の『パン屋再襲撃』は、真夜中に激しい空腹感に襲われた主人公の男が過去にこのような空腹時にパン屋を襲撃した事がある!と奥さんに打ち明ける。

すると奥さんは、この空腹感は過去のパン屋を襲撃し果たせなかった呪いが原因だと決め付け、やがて二人は車を走らせるが夜中に開いているパン屋など見つかるはずもなく、マクドナルドを襲うのだが…。

 

その他にも、『1987年のピンボール』に登場する双子が出てくる「双子と沈んだ太陽」や『ねじまき鳥クロニクル』のベースとなった「ねじまき鳥と火曜日の女たち」など、村上春樹の作品にリンクする物語があり、一度でもこれらの作品を読んだ事があるなら、楽しさも倍増するだろう。

村上春樹は初めて!という方に、オススメの一冊である。