前回に続き、11月末に行った函館旅行にて浮かんだストーリーを形にしました!

函館ストーリー「Always looking for your smile

 

秋が走り去る

僕は一人で元町を散策して 秋の終わりを感じていた

函館の季節の移ろいは どうしてこんなにも早いのだろう?

ゆったりとした時間が流れる函館だけど めくるめく季節は函館山から

吹き下ろす風に乗ってやってくる

 

二十間坂 この坂を下りれば彼女と会える

彼女の笑顔を早く見たい 45度の秋の日差しが僕の背中を押す

さっき 元町公園から見おろした海が きらめいていた

この時が永遠に 続けばいいな

僕は これから会う彼女との時間を大切に想い そして祈った

 

初めてのデート

待ち合わせして見学した 北方民族資料館でのアイヌの歴史

そして 胸に残るストーリー

大好きな亜弓ちゃんの記憶を 僕は抱きしめる

そう想うと 僕は亜弓ちゃんと一つになれるような気がするから

 

そして 函館の移ろいは僕の好きな季節へと 向かう

雪よ やまないでほしい 

元町の石畳に残る僕の白い足跡は 

亜弓ちゃんとの出逢いの意味を 残せていると信じているから

 

ふと見上げた大空に願い込めた

白い雪が キラキラとふりそそぐ

待ち合わせの八幡坂で 僕は亜弓ちゃんと手をつなごう

そして 一歩一歩 雪を踏みしめながら歩くのだ

 

「卓也くん!ごめん待った?少し急ごうか 冬果たちもう先に行ってるよね」

「あわくわないで亜弓ちゃん! 僕たちのペースでいこうよ」

「卓也くん そうだね」

亜弓ちゃんがはにかみながらもそう言うと 僕の手を握り返した

 

僕たちのストーリー

今 2人はそれぞれの想いを 抱きしめている


END


今回は…

桐山卓也くんと青田亜弓ちゃんが、初めてデートした場面から

季節が進み、文筆堂へと向かうまでのショートストーリーです。


函館市北方民族資料館

1926年に建設された旧日本銀行函館支店の建物を活用した資料館で、アイヌ民族をはじめとする北方民族の資料を収蔵・展示しています。

展示室では、衣装や生活用品をはじめ、世界的にも学術的にも価値の高い資料がテーマごとに紹介されており、館内では、アイヌ文化に関する書籍や、ムックリ、コロポックルやアイヌ文様ストラップなど、記念品も販売されています。

市電「末広町」電停下車徒歩一分